家庭での消費エネルギーの内、給湯の占める割合は3分の1
家庭で消費されるエネルギーの約3割が給湯で使われています。
このため、給湯に使用するエネルギーを減らすことは家計の負担を減らすのに高い効果があり、従来よりも省エネや、
CO2排出削減を売りにした給湯製品が発売されています。
給湯器交換のタイミング
給湯器交換の目安は約10年です。故障してからの交換ですと、十分に機器を検討する時間がありません。
- 流量が少ないとお湯が出ない。
- 設定温度まで上がらない。
- 湯張り水位が設定と異なる。
- いつもと違う音がする。
- 湯張り水位が設定と異なる(オートタイプの場合)。
- お湯の温度が安定しない。
- お湯の出るのが遅くなった。
- 給湯器を使用すると給湯器周辺がガス臭くなる。
このような症状が出てきたら給湯器交換の検討の時期です。
故障する前に検討することで、今後の暮らしにあった最適で納得のいく機器選びをすることができます。
リフォームするなら「ガス」と「電気」ってどっちがいいの?
リフォームで、キッチンのコンロや給湯器などの設備を取替えするとき、ガスにするのか電気にするのかで迷ってしまうことありませんか?
最近は、クリーンで安全ということでIHクッキングヒーターやエコキュートなど電化設備の人気が高まっていますが、実際の使い勝手はどうなのでしょうか。
電気設備、ガス設備ともそれぞれに特徴があり、一概にどちらが良いということはできません。ランニングコストも機器の種類や使い方で違ってきますし、電力・ガス会社ごとの料金プランの設定でも異なります。
お住まいの状況(設置スペースなど)や、機器の使い勝手、ライフスタイル、電気・ガスの料金プランなど総合的に考慮して選ぶことが大切です。ここではガスと電気の代表的な設備をご紹介しています。
電気利用でおすすめの設備
○エコキュート(家庭用ヒートポンプ式給湯器)
火を使わず空気の熱を自然冷媒のCO2に移し、それを電動ヒートポンプで圧縮して高温にし、お湯を沸かすクリーンなシステム。
このヒートポンプは「1」の電気エネルギーで「3」の熱エネルギーを生み出すのでとても効率的で、省エネ効果が高く、排出するCO2も削減。効率の良いヒートポンプと昼間よりも割安な夜間電力の組み合わせでランニングコストが月々わずか900円程度(月平均、メーカー試算)で済む、お財布にも環境にもやさしい給湯器。
貯湯式で割安な夜間電力で湯を沸かし、タンク内の残湯量により沸かし増しする仕組みです。
ガス利用でおすすめの設備
○エコジョーズ(潜熱回収型給湯器)
従来の給湯器では排熱として無駄にしていた熱を二次交換機を付けることで再利用。
従来タイプで約80%だった熱効率が約95%にアップ。
従来タイプよりランニングコストを年間で約15000円※削減でき、高い熱効率でガス消費量やCO2排出を抑える高効率給湯器です。
※東京ガス従来品との比較。戸建120㎡、4人家族、床暖房使用の標準モデル家庭での東京ガス試算。
○エコウィル(家庭用ガスコージェネレーションシステム)
ガスエンジンで発電し、その時出る熱で同時に給湯や暖房のお湯をつくる、家庭用ガスコージェネレーションシステム。
コージェネレーションとは、一つのエネルギーから二つ以上のエネルギーを取り出すという意味。
エコウィルは、ガスから電気と熱という二つのエネルギーを取り出し、効率よく活用する省エネルギーシステムです。
1kWの発電をするときに、同時に2.5kWの熱ができます。
購入電力量の約35%が発電可能で、その分購入する電気がすくなくなるので光熱費が節約できる上、環境にもやさしいシステムです。
学習機能で電気・給湯・暖房の使用量の多い時間帯を中心に運転します。
太陽光発電と組み合わせた「ダブル発電」にすると、発電量がさらにアップ。家の電気はエコウィルで作った電気を使い、太陽光発電の電気を多く売電にまわすことができます。
○エネファーム(家庭用燃料電池コージェネレーションシステム)
ご家庭に導入できる発電システムとして最も新しい技術です。
ガスで発電し、その時出る熱で同時に給湯や暖房のお湯をつくるのはエコウィルと同様ですが、発電方法が異なります。
ガスを燃料にエンジンを動かして発電するエコウィルに対し、エネファームはガスの中に含まれている水素と空気中の酸素を結合させ、
科学反応により発電します。
エンジンやタービンが必要ないため、騒音や振動がほとんど発生しません。
ガスで発電するので、電力会社から購入する電力量を減らせます。
一方、ガスの使用量は増えますが、お得なガス料金メニューをお使いいただくことで、年間光熱費を約5~6万円カットできます※。
エコウィル同様、太陽光発電と組み合わせた「ダブル発電」がおすすめです。
※戸建120㎡、4人家族、床暖房使用の標準モデル家庭での東京ガス試算。
給湯設備比較表
動力 | 電気 | ガス | ガス | ガス |
---|---|---|---|---|
概要 | 家庭用ヒートポンプ式 給湯器 |
潜熱回収型 ガス給湯器 |
家庭用ガス コージェネレーション システム |
家庭用ガス コージェネレーション システム |
エネルギー効率 | 約300% | 約95% | 約90% | 約85% |
従来の給湯器と比較した CO2削減量(年間) | -50% | -13% | -39% | -49% |
自家発電機能 | なし | なし | あり | あり |
設置スペース | 大きい | 小さい | 大きい | 大きい |
機器本体定価 | 約70~90万円 | 約38~50万円 | 約87~100万円 | 約200万円 |
メンテナンス | メーカー保証は一般に 給湯器2年、 コンプレッサー3年、 タンクが5年 |
従来のガス給湯器と 変わらないメンテナンス |
エンジン式の為、 車検と同じように 定期点検が必要 |
消耗品の交換や 定期点検が必要 |
仕組み | 深夜の割安な電力を利用してお湯を作る。 一日分のお湯を貯湯タンクに貯めておく。 |
排気熱を再利用。 瞬間式なので、 必要なときに必要な分だけお湯を沸かせる。 |
ガスエンジンで自家発電した電気と電力会社から供給される電気を合わせて家庭内の電気に使う。 発電時の排熱を利用し お湯を沸かす。 |
ガスの化学反応で自家発電した電気と電力会社から供給される電気を合わせて、家庭内の電気に使う。発電時の排熱を利用しお湯を沸かす。 |
従来型のガス給湯器と 比較した年間光熱費※ |
約1/5 | ▲約1~15000円 | ▲約3~4万円 | ▲約5~6万円 |
※メーカー試算